メルセデスAMG SL43 試乗。凶暴性は薄れたが、時代に合った洗練を手に入れた
掲載 carview! 文:小林 秀雄 29
掲載 carview! 文:小林 秀雄 29
2022年10月に発売された新型のメルセデスAMG「SL」。歴史を遡れば1952年にル・マン24時間レースを1-2フィニッシュで制した「300SL」に辿り着く。それから70年の時を経て登場した新型SLは、メルセデスAMGの独自開発モデルへと生まれ変わった。
新型SLはアルミ製スペースフレームを使用した専用プラットフォームを採用し、シートレイアウトは4代目のR129型以来となる2+2に変更(ただし日本仕様のR129は2シーターのみの設定だった)。
多種多様な駆動システムに対応する設計を取り入れているが、まず導入された「SL43」は電動ターボを採用した新型直列4気筒ガソリンエンジンを搭載。AMGスピードシフトMCT9速トランスミッションと組み合わせられ、最高出力は381psを発揮する。
以前に試乗した先代R231型の「SL63AMG」には5.5LのV8ターボが搭載され、さらに「SL65 AMG」には6.0LのV12ツインターボが搭載されていたことを思い出すと、「SLに4気筒かあ」と思ったのも事実。
だが、環境対応待ったなしの現代、各国で厳しさを増す燃費規制に対応するためには致し方ない。特に電動ターボは、メルセデスAMGがF1で培った技術を市販車の低燃費化に応用した例として胸を張れるものだ。
>>SLってどんな車? 価格やスペックはこちら
>>SLの気になる点は? みんなの質問はこちら
Z型に折り畳まれるソフトトップは開閉を約15秒で完了。センターコンソールに設けられたディスプレイのスワイプ操作で開閉が行えて、手を離すと作動が止まる仕組み。動作の進行状況が動画で示されるなど、幌を開け閉めするだけでもなんとなく楽しかったりする。
サスペンションには可変ダンピングシステムの「AMGライド・コントロール」を採用。一番ソフトなコンフォートモードでも段差を越える際にはドタンバタンとはっきり音を感じるため、一般的なクルマに比べれば基本的に引き締まったセッティングであることは確かだ。
だが、決して不快なショックを感じるわけではなく、スポーツカーとして考えれば乗り心地はめっぽういい。サスペンションの減衰力特性だけをドライブモードから独立して3段階調整する専用ボタンも備わるので、オーナーにとっては自分流のベストな乗り味を追求する楽しみが得られるだろう。
>>オーナーの本音は? SLのユーザーレビューはこちら
>>プロの評価は? SLの専門家レビューはこちら
「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック」は速度設定が210km/hまで可能(実際に使うことはないだろうが……)で、車線変更を自動ステアリング制御で支援する「アクティブレーンチェンジングアシスト」も搭載。ステアリングまわりには新型「Cクラス」から採用されている最新インターフェースも採用され、初めてでも直感的に操作ができて便利だった。
>>Cクラスセダンってどんな車? 価格やスペックはこちら
>>Cクラスワゴンってどんな車? 価格やスペックはこちら
その気になればシートに押し付けられるような加速感はしっかり味わえる新型SL43。時代に合った洗練を手に入れ、スマートなアスリート体型に生まれ変わった印象だ。かつて「SL63AMG」で経験したほどの凶暴性は感じられないが、凶暴性が欲しければ先日登場した「SL63 4MATIC+」も用意されている。
写真:編集部、メルセデス・ベンツ日本ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
アライ、MotoGPトップライダーのペドロサの最新レプリカ『RX-7X ペドロサ将軍』を2024年7月上旬に発売
シエンタで楽しむ車中泊!構造変更ナシで使えるフローリングキット発売
広島発、超小型モビリティの名前「ミボット」に決定!2025年量産販売スタート予定
Defiブランド・レーサーゲージシリーズが内部新設計・電子部品一新で「レーサーゲージN2+」へリニューアル
自動運転はクルマの世界だけじゃない! 建機や重機の世界でも進む無人化で災害救助がもっと早くなる!!
DSの新コレクション、「サン=テグジュペリ」の映像公開…「旅は芸術」のビジョンを表現
ベントレーが黒をアクセントに採用した日本限定モデル「コンチネンタルGTアズール ラスト・オブ・ライン コレクション」を発売
ポルシェ911カレラのようなホットハッチ──新型GRヤリスGR-DATモデル試乗記
ホンダが斬新な「小型SUV風ミニバン」初公開! ゴツい“タフ顔”に「3列シート」搭載!「新型フリードクロスター」の魅力とは!
ドライブスルー中古車査定が登場…強みは「スピードと会話の短縮」
【MotoGP】スピードはあるのになぁ……ドゥカティシート争いで蚊帳の外なバスティアニーニ、ぼやく
2024スーパーGT第3戦『SUZUKA GT 3Hours RACE』参加条件
「シエンタ」が商品改良。変更点は少ないが、ハイブリッド7月、ガソリン8月と納期が大きく改善
イタリア語で「12気筒」を意味する新型フェラーリは「デイトナ」似。SDGs時代もV12は不滅?
【円安効果はごく一部!】国産自動車メーカー好調の理由は日本お得意の“着実な積み重ね”にあった
【今わかること比較】走りと後席の快適性は新型「フリード」優勢。「シエンタ」に勝る点、劣る点
【VIPの隠密仕様】アルヴェル4人乗り「スペーシャスラウンジ」準備中。目立ちすぎLMより本命
【装備充実】ミドルサイズSUV「F-PACE」にジャガー90周年特別仕様車を追加 917万円から
スバル「レガシィ」生産終了。あなたが最も印象に残っているのはどのモデル?【写真でチェック】
三菱の軽EV「eKクロス EV」一部改良。グリーンやライラックのお洒落系カラーも登場。価格上昇は控えめ
「ランドクルーザー250」のおすすめグレードとは? 長く乗りたい人は“ナビ選び”に注意!?